さば寿司専門店大安 すし庵ルートR-16 郵便振替代金引換銀行振込
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黄金の鯖
神奈川県三浦市の松輪漁港で水揚げされる松輪サバ。
漁獲量の少なさから、市場関係者には「黄金のサバ」と呼ばれています。
生食ができるほど新鮮で脂ののった、この松輪のサバを使用した棒寿司の販売を開始いたしました。
ご贈答用としても最適な逸品です。どうぞ御利用ください。
すし庵
すし庵
金沢八景の新名所!おしゃれでレトロな落ち着いた雰囲気のお寿司屋さん『創作すし すし庵 ルート・R-16』…大切な人と楽しいひとときをお過ごしください。
大安物語
美味いモノに憧れていた子供時代

私は決して大富豪の御曹司なんかではありません。それどころか、今晩の食事があるかないかを心配するようなそんな家庭だったのです。
小学校の4年生の時から、学校に通いながら新聞配達をしていました。真冬の寒風が吹き荒れるなか、まだ暗いうちに起きだして、雨の日も雪の日も毎朝一日も休まずに新聞屋さんまで歩いていきます。ご近所の家庭ではみんなまだ寝静まっている時間です。
夜が明ける前の真っ暗な冬の夜、冷たい空気の中をトボトボと歩く自分の足音が近所の家の壁にはねかえって響いてくる音を今でもはっきりと覚えています。耳のしもやけは春が来るまで治ったことはありませんでした。暖かい部屋に入ると、かきむしりたいほど痒くなります。唇はガサガサで、鼻の頭もいつもヒリヒリとしていました。新聞は手袋をしていると取り出しにくいので、いつも素手で配達をしていましたから、全部の指がしもやけで赤くはれてました。
学校中で一番汚い手をしてました。
人前で手を出すのが恥ずかしかった。どうして、こんな家に生まれてしまったのだろうか?そんなことを考える余裕もありませんでした。そんなことを考えるてるよりも、食べることを考えてました。お金を稼がなければ食べていけなかったからです。早朝に起きてから何も食べずに配達に行きます。配達が終わって自宅に戻る頃、近所から漂ってくる美味しそうな朝食の匂いに気を失いそうになったこともあります。
「美味いモノを腹いっぱい食べたい」これが新聞配達をしていた頃からの最大の夢でした。大人になったら、美味いモノを死ぬほど食べてみたい。「将来、世界中で一番美味いモノを作る人になるんだ。」小学生の頃に料理人になるという自分の将来を決断してから、一度もこの決心が変わることはありませんでした。食に対する憧れは今にして思えば普通の生活をしている人の何十倍も、いや何百倍も強かったと思っています。

寒さとの格闘

18才になった時、どんな料理人になるか、心に決めていました。
威勢のいい掛け声と、あのパリッとした白衣に、ビシッと決めた鉢巻、格好いいと思ってました。何年も前から、ずーっと憧れていた寿司職人になりたかったのです。早く一人前になりたかった。しかし、一人前の板前になるためには厳しい修行が待っていました。
寿司職人の朝も早かったのです。早起きは新聞配達の頃からすっかり習慣になってましたが、やっぱり真冬の寒さは同じでした。毎日、朝一番に市場に新鮮なネタを仕入れにいきます。6時前には到着していないと、いいネタを他の職人さんたちに持っていかれてしまいます。暗いうちから起きだして、市場に行っていいネタを仕入れてきます。店に戻ったらすぐ仕込みに入ります。先輩の仕事を覚えたくても、誰も教えてはくれません。傍で手伝いながら黙って見ていて仕事を盗むのです。
お客様が少ない日はまだいいのですが、お客様からの注文が多い日は普段の日と変わらない量で仕込んだネタが足りなくなってしまうことがあります。店の中は先輩たちがお客様相手に寿司を握ってますから、新入りは仕込みをする場所がありません。
そうなるとネタの仕込みは店の外でやらなくはなりません。凍った水のなかに入っている魚を素手で、しかも屋外でさばくのです。
晒(さらし)が一枚、白衣が一枚、素足に下駄。真冬、どんなに外が寒くても、たったそれだけです。
身体は芯まで冷え切ってしまいます。凍った水の中に素手で突っ込んで魚を掴み、ネタの仕込みです。手の感覚なんてあっという間になくなってしまいます。
これは本当に辛かった。

腕に自信が出てくる

親方の仕事を見て盗む、身体で覚える。
理屈よりも真似して、やって見て、失敗を重ねながら自分の感覚を鍛えていくのです。身体が覚えるまで繰り返し繰り返し、味覚と技術を鍛えていきます。親方の得意技と一通りの仕事を盗んだなと思うと、また他の店に行って新しい親方から仕事を盗むのです。何軒も渡り歩きました。
そのたびにゼロからスタートですが新しい技術を身に付けるためには、そうするより他にありませんでした。どの親方もそれぞれに得意技を持っていたからです。必死に勉強しました。板前の若造でしたが、そうした厳しい修行を重ねていくうちに少しづつですが、自信がでてきます。自分の店が持てるぐらいの腕になったと自信を持つようになるのです。

プロは体力が違う

店を持ちたいと思い始めた頃ですが、プロは体力が違う。そんなことを思いらされます。
自分で店を持つということは、自分が全部の仕事をやらなければなりません。毎朝6時には市場に向かう。一日の仕事を終えて全部片付けてから、自分の時間が持てるのが深夜の1時~2時です。先輩たちは仕事が終わってもまだ体力に余裕があるのです。不思議でした。
なぜ疲れていないのか?プロの寿司職人は仕事が終わった時点で『疲れた』とは言いません。見栄を張って『疲れたと言わない』のではなく、一日の仕事で体力を全部使ってしまうような仕事のやり方ではまだまだプロとしては失格です。仕事が終わった時点で、まだ余力があるくらいでないとダメなのです。仕事が終わって、疲れたと言っているようではプロではないのです。
体力をつけるにはトレーニングが必要です。朝6時前から起きだして、自分の時間が持てるのが深夜1時過ぎ。それから、ウエイトトレーニングを開始しました。必死に体力をつけたかったのです。寿司屋の職人になぜウエイトトレーニングが必要なんだ?と思われるでしょうが、基礎体力がないと職人として使い物にならないのです。若いうちから基礎的な体力をつけておかないと、本当に忙しい時に使い物にならないのです。
一流の職人は圧倒的に体力が違うのです。

どん底

体力もなんとかついてきた。寿司も一人前に握れるようになってきた。初めて自分の店を持ったときは、そりゃもうメチャクチャに嬉しいものでした。しかし、経営の技術は寿司を握るのとは全く別物でした。
経営なんて何も知らないで店を出してしまったのです。やっと持てた自分の最初の店も、お客様がうまく集められなくて借金だけを残して閉めてしまいました。店の借金を抱えて、他の店にいって、また働き始めましたが借金の返済があるので、生活は本当に苦しかったのです。
『めげる』という言う言葉がありますが、簡単に言わないでください。『めげる』という状態は言葉だけの世界ではありませんでした。生きていく気力が全く無くなってしまうほど、立って歩くことが嫌になるほど、何もかもが嫌になってしまうのです。投げやりになったこともありました。
そんな態度で生きていたら、誰も相手にはしてくれません。投げやりな生き方をしている職人なんて誰も雇ってはくれませんから。手に職を持っていても、働く場所がなければ無能な男でしかないのです。 またその日の食事の心配をするような『どん底の生活』に逆戻りでした。
誰でも『どん底の生活』を経験しろとはいいませんが、一度経験するといいかもしれません。
『どん底の生活』ほど惨めなものはありません。 悲しいし、辛いし、誰のせいでもなく自分がそうしているのです。そのうちに、自分で自分が悔しくなっていくのです。そんな生活をしていくうちに、このままではいけないと また、頑張ることを自分に言い聞かせるのです。頑張りました。なんとかして這い上がろうと、必死になって仕事を探しました。一人前の職人になろうと決心したのは自分自身だったのですから。またゼロから、いや、マイナスからの出発でしたが、頑張りました。やっとの思いで、なんとか職を探すことができたのです。

海の幸と山の恵み

よくあるような酢締めをした鯖のパサパサした食感ではなくて、日本海の近海モノの鯖特有の、柔らかな旨味が滲み出してくるようなソフトな食感があります。
寿司用の最高のシャリと、鯖の旨味と、昆布の旨味が口の中で助け合って更に旨味が増してきます。だからゆっくりとよく噛んで味わっていただきたいのです。
この寿司の良さをわかっていただける方にじっくりと味いながら召し上がっていただきたいのです。
お客様のオススメでご紹介することになりましたが、こうした説明でご理解いただけるかどうかもよくわかりません。
私は、寿司職人なんです。宣伝のプロではありません。

本物を作り続けたい。
ただ、それだけなんです。

本物を追求したくなった

『寿司職人の腕前を知りたかったら、卵焼きを食べればわかる。』

そんなことを聞いたことがありませんか?
寿司はシャリ(寿司用の酢飯)がうまく炊けて当たり前の世界です。まともなシャリが炊けないようでは仕事になりませんから。
シャリが一人前に炊けて、職人としても普通の技術があれば、ネタさえ新鮮な上等のモノを選べば、誰でも美味い寿司が握れます。寿司職人の腕前は自分で調理しなくちゃならない材料の調理の技術の差ではっきりします。
それが、穴子と卵焼きなんですね。
『大安』は鯖の棒鮨専門店ですが、卵焼きは一流の寿司屋を渡り歩いてトコトン研究してきました。
一流の寿司職人になりたかったからなんですがね。
だまされたと思って一度召し上がってみてください。唸らせますよ。
穴子だってそうです。徹底的に研究しまくりました。
どん底から這い上がってこれたのも、一流の寿司職人になりたくて腕がいいと評判の寿司職人を探し出しては修行にいきました。必死になって穴子の調理をモノにしたかったからなんです。『卵焼き』と『穴子』は、どうしても一流になりたかったのです。
だからこそ、一流の寿司職人を探し出して師事しました。それも何人も。
どうしても一流の寿司職人になりたかったからです。
今の私の自信の半分は『卵焼き』と『穴子』が支えてくれています。これは、寿司職人として技術面での一流を目指したのですが、ある文献に出会ってから私の考えが変わりました。
その文献で出会ったのが、鯖の棒鮨だったのです。
日本古来から伝わる、本物の鯖の棒鮨を作ってみたくなりました。本物を探求したくなったのです。小手先の技術ではない、本物の素材の旨味を極限まで引き出す本物を追求したくなったのです。

『めげる』『頑張る』を繰り返しているうちに本物を追求してみたくなったのです。

いい加減な寿司

私の寿司職人として、最大の自信作が『鯖の棒鮨』です。これだけは絶対の自信があります。
30年も研究してきたから、というだけではありません。実際に召し上がっていただいた多くのお客様からご賛同を得られたからなのです。

新鮮な鯖を酢で締める。たったこれだけのことなんです。
ところが、その酢締めの加減によって、バサバサにしてしまうか、しっとりと柔らかく仕上げるか、が決まってしまうのです。こいつは泣きましたね。
季節によって、同じ加減ではダメなんです。また、鯖の微妙な状態を見極める目がないと、思い通りには仕上がりません。湿度や温度によっても変わってしまいます。
つまり日本の四季、季節によっても変わってしまうのです。すべての素材を天然のものに徹底的にこだわっています。天然の素材は自然に左右されるのです。
塩も酢もシャリも昆布も、そして勿論、鯖は日本海の近海モノ鯖の最高級品です。すべてが最高の天然の素材です。
酢締めの加減、塩加減・・・。それぞれのバランスが非常に難しい。
『いい』『加減』を見極める目が必要なんです。多くても、少なくてもダメなんです。
ずばりそのタイミングを見抜く『いい』『加減』の瞬間を見極めないとこの味は引き出せません。その瞬間を見極めると最高の旨味を引き出せます。決して手を抜くことができないのです。
日本古来の伝統技法のままにやると、非常に手間がかかるんです。
しかし、手間をかけなくてはこの味が引き出せないんです。
これが大量生産ができない理由です。

味は足さない、引き出すだけ

ノウハウは極秘でもなんでもありません。
それぞれの食材の最高の旨味を引き出すタイミングとバランスだけなんですから。
それと、決して『素材』をケチってはいけない。すべて最高の食材を選ぶこと。
最高の旨味は最高の食材の中にあるからです。
私の仕事はその旨味を引き出すことなんです。
人工的な化学調味料で味を『付け足す』ことではありません。旨味を『引き出す』ことです。
最高の旨味を引き出すタイミングとバランスを簡単に説明しろと言われても、困りますがね。
何百回も失敗を重ねてくれば、少しはわかるようになると思います。
そうしたヒントは日本古来から伝わる文献を調べれば、少しづつですが伝承されていますから、それらをつなぎ合わせて、読み取っていけばわかります。
私が創り出した特殊な方法なんかではありません。
もう何百年もの昔に日本独自の調理方法として伝承されてきた先人の知恵を30年間研究して再現してみただけなんです。

皆様に支えられて

この『鯖の棒鮨』は自分の店では、既に何年もの間、多くのお客様に召し上がっていただいています。
当初、全国的にご紹介するつもりはありませんでした。

最高のタイミングと『いい』『加減』のバランスが命です。店を閉めてから、この『鯖の棒鮨』にかかりきりになります。一日に100個が限界だからです。
手間がかかるんです。これ以上はどう頑張っても作れません。
お客様のオススメがなければ、こうした形でのご紹介はしなかったかもしれません。大量にご注文いただいても大量には生産ができないからです。それでも、お客様からお客様へとご紹介されていくうちに徐々に全国へ配送していくようになってしまいました。
あまりにもお問い合わせが多くなってきてしまったのです。
そこで、どんな寿司なのかを公開することにしました。
特別な寿司ではありません。何度も言っているように、昔から伝わる日本古来の伝統の調理方法で鯖、昆布、米、それぞれの旨味を天然の粗塩と米酢だけで引き出しただけの『鯖の棒鮨』なんですから。
化学調味料を使って何も味を足さない。
特別なことと言えばそれくらいです。

めげる 頑張る

少しづつ自分の生活ができるようになれたのです。
贅沢は一切しませんでした。
その日の食事も出来ないかもしれないという不安な日々に戻りたくはありませんでしたから。
どん底からでも立ち直れるという自信が持てるようになりました。一度、どん底の生活を経験すると、怖いものがなくなります。
あんな生活でも死ななかった。そして、頑張ればまた生きていけるんだ。
人生を投げやりにしなければ、立ち直れるとわかったのです。
その後も何度か店を出しては失敗してきました。
そのたびに『めげる』という体験も繰り返してきました。
しかし、頑張れるんです。
あの『どん底の生活』を知っています。
その程度のことでは、へこたれなくなってきます。
そのたびに、一流の職人のところへ行ってまた修行を繰り返すんです。

『めげる』『頑張る』『めげる』『頑張る』

一流の寿司職人に出会うたびに、一流の味を追求したくなってきます。
あの『どん底の生活』が私に一流を目指すきっかけを与えてくれたと思っています。