玉子焼きのできるまで
ふくさ焼き

私の店でね、最近の若い連中は玉子焼きは嫌いだって言うのが多いんです。それも『寿司屋の玉子焼き』は嫌いだってね。わかっていますよ。
最近の寿司屋で出しているのは、工場で大量生産されたあの加工された『玉子焼き』なんです。
グルグル廻る寿司屋もそうだし、宅配で届けてくれる寿司セットなんかもそうですが、『寿司屋の玉子焼き』を昔ながらの手法でひとつづつ手間かけてなんてやってられませんからね。
『寿司屋の玉子焼き』に出会えるチャンスがないんですよね。
だから『寿司屋の玉子焼き』の美味しさも知らないんです。
『大安』の店舗では特上の寿司にだけ、この『大安』特製の『ふくさ焼き玉子』を召し上がっていただいてました。
手間がかかりすぎるからなんですがね。
でも、美味しい『寿司屋の玉子焼き』を知らない若い連中にも、本物の『寿司屋の玉子焼き』の味を知ってもらいたくて、今では特上寿司だけではなく『大安』の『玉子焼き』は全部この『大安』特製の『ふくさ焼き玉子』に統一してしまいました。
そうしたら、店での反応が凄いんです。 玉子焼きは食べられない、なんて言っていた人も、『大安』特製の『ふくさ焼き玉子』だけは別物。今は玉子焼きが大好きになった、なんて誉めていただいてます。一度でも当店自慢の『大安』特製の『ふくさ焼き玉子』を召し上がっていただいた方は、この『ふくさ焼き玉子』のリピーターになっていただくことが多いのです。
玉子焼き器

中はふんわりとやわらかいまま、表面はこがさずに、おいしそうな焼き目がついた「料亭の味」。この風味を形にするには、調理の腕前だけではどうしても無理、丸いテフロンのフライパンではどうにもつくれません。一級の玉子焼きを作るには、どうしても必要になるのが玉子焼き専用の、やはり一級の玉子焼き器です。
それも銅でないとダメ。分厚い銅製の玉子焼き器が最高です。
厚みが不十分な、薄い銅の玉子焼き器だと鍋全体ではなく、直接火が当たったところだけが熱くなってしまいます。銅は熱伝導率が違います。継ぎ目のない1枚仕上げの厚手の銅板は、卵液がもれないし、頑丈。
何年使っても、焼きむらもでないし、焦げ付きもありません。しかし、それなりに重たいんです。この分厚い銅製の玉子焼き器を使えば女性でもひとつめは上手に焼くことができます。
しかし、ふたつめとなると上手に作れない人が多くなります。
この玉子焼き器が重すぎて、くたびれてしまうのです。
1日の限界

『大安』の特製『ふくさ玉子焼き』は一本で8ヶの卵を使います。
『ふくさ焼き玉子』を50本作るとなると、卵400ヶです。
『大安』の特製『ふくさ玉子焼き』だけを作っていくだけなら、もう少し作れるのかもしれませんが、『鯖の棒鮨』も作らないとなりません。
申し訳けありませんが、1日50本が限界です
本物の味を作り出すには、それなりの下ごしらえが必要ですし、どうしても手間がかかります。
もうかればいいや、という考えでバンバン作って売りまくる?
『大安』は、大量生産なんかで、この味を失いたくないのです。
旨さの秘密

『蜜』と呼んでますが、『大安』の特製『ふくさ焼き玉子』はこの下味づくりが、かかせません。
この『蜜』が『ふくさ焼き玉子』の基礎となる味です。
ほんのりと甘い『ふくさ焼き玉子』自体の自慢の味付けです。
更に、『ふくさ焼き玉子』に『大安』独自の味付けを加味していくのが『しいたけ』です。
『しいたけ』の自然の風味を生かした下味作りの仕込みがあります。
この『しいたけ』は、『ふくさ焼き玉子』に入れた時に、ちょうどいいバランスで味の深みを出してしていくように下ごしらえの段階で味を調整しておきます。
これにもうひとつ、美味しさを演出するポイントの食感を考えました。
特製『ふくさ焼き玉子』は『大安』独自の『海老』を使います。
ふんわりとした『大安』特製の『ふくさ焼き玉子』の食感のよさ。
サクッと感じる美味しさのヒミツです。
最後にもうひとつ、見た目の色合いを考えて『みつば』が入ります。
食べやすい大きさに切った時にこの色合いが美味しさを演出します。
味・食感・香り・見た目、これらのバランスが美味しさのヒミツです。
日本料理のきめの細かさを楽しんでください。
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大安こだわりの玉子焼きを御賞味ください